雨の日の安全運転【ハイドロプレーニング現象】
ハイドロプレーニング現象…… そういえば教習所で習ったような…… と、記憶があいまいな方も多いかもしれません。
ハイドロプレーニング現象とは、路面にたまった水の上にタイヤがのっている状態、つまり路面とタイヤの間に水膜があり、路面とタイヤが直接接していないために、ハンドルもブレーキも利かない状況になることを指します。
そうならないためには、路面とタイヤとの間の水膜を除去することが大切です。
タイヤが回転して路面にあたるとき、水膜をかき分けて切る剪断力(せんだんりょく)と、その後に水をかき出す溝の容量が大きいほうが、ハイドロプレーニング現象は起こりにくくなります。
「タイヤの溝は残っていますか?」などと言われるのは、溝が残っていないと、この水膜をかき出す量が減り、雨の日の性能が落ちるからなのです。また、スタッドレスタイヤは雨に弱いと言われるのも、これが原因のひとつです。
スタッドレスタイヤはゴムが柔らかいので水膜の剪断力が弱く、残溝量(ざんこうりょう)はあったとしても、タイヤがかき出さなければならない水の量が増えてしまい、追いつかなくなることがあります。